思いやりフロア
4Fヒーリングクラブフロア、3Fリラクゼーションフロアの中央には、各フロア専用の「思いやりフロア」を創りました。「楽山」の理念を象徴する、世界初のフルオープンのスタッフステーションです。
ゲスト(患者さま)と医療スタッフを隔てるものはすべて取り去り、真に心が通うコミュニケーションの充実とチーム医療の実現のために考案された、「楽山」ならではの創意工夫です。
[H17年4月5日、実用新案特許受理] 特願 2005-108826
[H18年10月19日、特許出願公開] 特開 2006-283532
思いやり組織でチーム医療を実践します
患者さまとスタッフ全員が顔見知りの親しい関係を築けるように、スタッフステーション(思いやりフロア)には全職種のスタッフが常駐、真心こめてゲストのお世話をいたします。
医師、カウンセラー、看護師等、全員が楽山専任で、全職種の担当者がフロア主任としてチーム医療を実践します。
スタッフステーションをスタッフ間の情報交流の場とも位置づけ、患者さまの症状やコンディションなどをスタッフ全員が把握していることから、より正確かつ効果的なチーム医療が可能になりました。
各種治療プログラムやリラクゼーションなどの窓口もすべて集約され、機能性と利便性も追求しました。
そのために診察室も専用フロアごとに、それぞれの思いやりフロアの延長として設えました。困りごとは何でもコンシェルジェが承ります。
必要なときにいつでも即アクセスいただけます
患者さまが必要なときに、いつでも即アクセス(相談)できる――
これこそが「楽山」が実践する医療のスタンダードです。
患者さまは、全室個室、カードキー付のゲストルームでプライバシーを保ちながら、一方、
思いやりフロアはフルオープンのスタッフステーションとして、いつでも気軽にご利用することが可能です。
一人ひとりの個性や症状に応じた最高のホスピタリティを提供しながら、「楽山」専任のスタッフたちは、それぞれがプロフェッショナルとして患者さまが心身ともにゆったりとくつろげる環境を築くことをめざします。
患者さまのために何をすべきか? 何ができるか?
「思いやりフロア(新スタッフステーション)」考案のきっかけは、病院の医師、看護師、作業療法士、事務クラーク、心理療法士といった病院のスタッフが 患者さまと最良のコミュニケーションを図るためには「何をすべきか? 何ができるか?」という素朴な問いでした。
そこから患者さまサイドに立った機能を追求する、まったく新たな病棟づくりがスタートしました。
このため患者さまのために、直ちにチーム医療が展開できます。
■従来の病院組織は……
職種ごとに診療課、看護課、事務課、リハビリ課、心理課、薬剤課というように分断され、各々の課ごとに病棟内に仕切られた部屋をもち、それぞれの専門スタッフがそこで待機するというのが一般的でした。おのずと各課のもつ情報も分断されています。
多床室では、いくらカーテンがあっても声は聞こえてしまい、プライバシーは確保できません。
「楽山」は個室の発想だけでなく、それをさらに一歩進めて患者さまのプライバシーを最優先に確保し、逆にスタッフのプライバシーはなくしました。
もっと言えば、患者さまにとって従来の病院施設は次のような課題を抱えていました。
- 医療スタッフにとって便利な組織であっても、患者さまを中心とした組織ではありません。
- 患者さまからみると、どこに行けばいいかもわからず、気軽に相談や連絡等にのってもらいにくい構造でした。
- 専門スタッフが別々に待機しているため、数種の課にまたがる相談は一度で解決されることが困難で、患者さまは各課を訪ねては何度も同じ内容を繰りかえすのが実状でした。その間、不安は解消されず、不便を強いられていました。
- 患者さまについて、各課のもっている情報がバラバラで、精神的ケアが十分とはいえない状況でした。スタッフが患者さまの病状をしっかり把握し、悩みを十分に理解するという、医療の根幹ともいうべき“いたわりの精神”に欠ける状況が生じていました。
- スタッフ側にしても、職種を超えた情報交換ができにくく、患者さまの病状の把握、治療の進行度、治療方針の検討・理解度にばらつきが生じやすく、迅速に総合サービスを提供しにくいものでした。